■最近の研究から
■構造物性と固体化学の研究
当グループでは、構造物性と固体化学の2本柱で研究を行っています。構造物性研究とは、ある物質の結晶構造を詳細に調べることで、その物質が示す興味深い物性の起源を明らかにするという分野です。固体化学研究とは、合成と物性測定を通じて、物質の性質を明らかにする仕事です。
研究は以下のスタイルで行っています。
■構造物性研究
プロジェクトから創出される単結晶、粉末、薄膜試料、ガラス材料、ナノ材料、原料溶液等について、放射光や実験室系のX線、中性子線、電子線を用いて精密な結晶構造解析、局所構造解析、磁気構造解析を行います。構造という物質の基本的な性質を明らかにすることで次の合成サイクルに繋げます。低温、高圧、電場下などの極端条件下での実験や電子状態計算も行います。
■固体化学研究
結晶は主に固相反応法で作製します。パイロクロア酸化物や金属間化合物など無機化合物がメインです。ソフト化学反応、水熱合成、高圧合成も少しだけ行います。以前は、有機伝導体の単結晶作製も行っていました。物性のターゲットは、エキゾチック超伝導体、磁性体が主ですが、半導体、誘電体も調査中です。得られた試料について基本的な物性(電気、磁気、熱、誘電物性)測定を行い、特性を明らかにします。
■構造解析法の開発
過去に高圧磁化率や緩和法比熱を立ち上げた経験を活かして、測定手法や装置開発(工夫)も行ないます。低温高圧下迅速X線単結晶構造解析装置の開発、高圧下高精度粉末構造解析、薄膜構造解析法など。
■少し昔の研究から