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2020. 09.24 高い強誘電性を有する窒化物強誘電体の薄膜化に成功

東京工業大学 物質理工学院 材料系の舟窪浩教授(同大学元素戦略研究センター兼任)、安岡慎之介大学院生(修士課程2年)らの研究グループは、強誘電体の中で最も高い強誘電性を持つことが報告されている窒化アルミニウムスカンジウムについて、スカンジウムを低濃度にすることによって、従来よりも高い強誘電性を発現する膜の作製に成功した。さらに、10万分の1ミリメートル(10 nm)以下の窒化アルミニウムスカンジウム薄膜でも強誘電性があることを世界で初めて確認した。

酸化ハフニウム等の従来の強誘電体では、複雑な形状の基材上への3次元の膜作製が必要だった。本成果によって、単純な構造で強誘電体の膜の作製ができるようになる観点からコストダウンが可能になる上、低消費電力で動作するIoT用の不揮発性メモリの実現が期待される。

今回の成果は、東京工業大学のほか、物質・材料研究機構機能性材料研究拠点の独立研究者の清水荘雄博士、産業技術総合研究所のセンシングシステム研究センターの上原雅人主任研究員と山田浩志研究チーム長、秋山守人首席研究員、東北大学電気通信研究所の平永良臣助教と長康雄教授らの研究グループによるもので、米国の物理学会の雑誌「Journal of Applied Physics」のFeatured Articleに選ばれ、9月18日付(現地時間)で掲載された。




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